柔らかい砂の上を走る場合、蹴った力が砂に吸収されてしまうため、強く蹴りだすことより、大きく前に足を運ぶことが必要で、陸上とは走り方が異なる。また、海岸によって砂質が違うことも計算しなければならない。
波や風などの自然条件に対応した泳ぎが要求される。競技者の着順は1位が1点、2位が2点、3位が3点・・・という得点に換算され、チームの総合得点がもっとも低いチームから順位がつく。レース終盤、ボディーサーフィンで波をうまく捉えることができれば、大逆転の可能性がある。
ボードをパドリングする技術には、ボード上に腹ばいになり両腕をクロールのように交互にパドリングするストロークパドルとボード上に両膝をつき、両腕で同時にパドリングするニーリングパドルの2種類の技術がある。この他、波を越えたり、波を捉える技術もレース結果に影響を与える。世界トップクラスのパドリング技術とスピードに注目したい。
砂浜でのスプリントは、陸上グランドに比べ蹴った力が吸収され、バランスをとることが難しい。柔らかい砂の上でいかにスピードを出すか、世界のトップスピードに注目したい。また、行き違い方式のバトンの受け渡しは、他のスポーツでは見られない独特のやり方。トップスピードでのバトンの受け渡しが順位を決める重要な技術でもある。
スイム、ボード、サーフスキー、ランの4区間を連続して行うため、総合的な技術・体力が必要である。4区間の順番は抽選によって決定する。どんな競技者にも得意な区間があり、区間ごとに順位が入れ替わることが多い。この種目を1人で行うのがオーシャンマン/オーシャンウーマンであり、4人で行うのがオーシャンマンリレー/オーシャンウーマンリレーである。両種目ともライフセービングのサーフ技術が集結されており、ライフセービングスポーツを代表する競技である。
スタートの合図でうつ伏せの姿勢から180度向きを変えながら起き上がる技術は、競技者独自のスタイル。緊張感あるスタートの瞬間に注目したい。1レースごとに、どのバトンを取るのか。技術力と戦術が試される。バトンを取るときのダイビングは、砂が舞い上がり迫力満点だ。
ボードを使った救助を競技化し、着順を競う種目。長さ約3mのボードに乗ってパドリングし、波を越えていく技術は迫力がある。浜に戻るときには、溺者役と救助者役の両方がパドリングすることが可能であり、2人の息の合ったパドリングと波をとらえる技術に注目。
レスキューチューブを使った救助を競技化し、着順を競う種目。溺者にレスキューチューブを巻いて、泳いで引っ張ってくる泳力が試される。また、陸上では2名のアシスタントが待機している。救助者役が浜に向かい始めたら、アシスタント役の協力を得ることができる。アシスタント役と協力していかに早く溺者を連れ戻しゴールするか、チームワークも重要な要素だ。